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forとtoの違いは○○だった!コアイメージから解説!
英語学習者の多くがぶつかるであろう、「あれ、この場合ってfor?to?どっち使えばいいの?」
こういう経験をしたことがある方も少なくはないでしょう。
ただネットで調べても「目的地に到達していることを含んでいるかいないか」のような解説をしているところが
多い気がします。
そこで今回は通常とは異なる角度から「for」と「to」の使い方について解説していきたいと思います。
まずはそもそも「コアイメージ」について触れていきます。
【コアイメージとは?】
漢字には「辺」や「つくり」があり、初めて見た漢字でもそれによって大体の意味を
予想することができます。
例えば「魚辺」なら「魚」に関すること、「さんずい」なら「水」に関わるものなど。
これと同じくして、英語にも「コアイメージ」というものがあります。
そのコアイメージからいろいろな意味が派生して生まれてきたり、大体の意味を予想したり
することができます。
【forのコアイメージは良くも悪くも「~に向かって」】
冒頭でも少し触れた「目的地に到達していることを含んでいるかいないか」ということですが、
「目的地への到達を含んでいない」ものが「for」です。
しかし、なぜそうなるのかというと「for」のコアイメージが
「~に向かって」だからです。
これだけ見ると目的地に到達しているかどうかがわからないですよね?
なので良くも悪くもただ漠然と「~に向かって」なのです。
例えば、スラングで「go for it!」=がんばれ!
という言い回しがありますが、この時「for」を使うのは、まだ何に対して頑張るのかという
目標に達してないですよね。あくまで目標や目的に「向かって」頑張る訳なので「for」を使います。
また、電車の電光掲示板に「bound for Tokyo」と表示されることがありますよね。
あれは「東京行き」という意味なのですが、この電車はただ漠然と「東京に向かって」動いてるだけなので、
「目的地に到達しているかどうかわからない」云々の話になるわけなのです。
「present for you」なども同じです。これは「あなたへのプレゼント」という意味ですが、
これもまだ渡しているかどうかまではわかりません。
難しく言うと「あなた(目的地)への(に向かった)プレゼント」となるわけです。
【toのコアイメージは言葉で表しずらい】
toを辞書で引くとわかりますが、意味や使い方があまりにも多すぎるので
言葉ではなく図で表してみます。toのような「意味を多く含んでいる前置詞」は、
絵や図の方が意味を連想しやすいことが多いです。
まずは上の図を見てください。
出発(開始)点というのは、何か動作などが起こる起点のことです。
また到達(終)点とは起点で起こった動作などが終わる点です。
これを踏まえていくつかの例文をコアイメージに置き換えてみます。
「one to ten」(1から10まで)→【1(開始点)から10(終点)まで】
「fall to the ground」(地面に倒れる)→【(ある場所から)地面(終点)に倒れる】
「He gave it to her」(彼はそれを彼女にあげた)→【彼(開始点)はそれを彼女(終点)にあげた】
ここで三つ目の例文の「He gave it to her」についてですが、上の図のコアイメージから考えると
少し無理があります。なのですこーしだけ図を変えてみました。
結局のところ開始点と終点が「人」なのかそれ以外なのかの違いでそれ以外は
同じです!
この「人と人が向かい合っている」イメージから「face to face」(面と向かって)と派生したり、
片方の人がもう片方の人を見て催促しているようなイメージから「to + 動詞」で「~すべき」など
さまざまな意味に派生していきます。
ただやはりコアイメージから派生しすぎて、コアからは推測しずらいものもあります。
それらに関しては暗記した方がはやい場合もあります。
それでは最後にこれまでの事項をまとめてみます。
【まとめ】
forは「~に向かって」
toは「出発(開始)点から到達(終)点」